なお、いわゆる旧機種(型落ちモデル)は安くて魅力的なケースもありますが、ここでは取り上げません。今後2〜3年使うことを考えると、新しいモデルのほうが無難です。性能が十分だとしても、OSのアップデートがおこなわれない可能性も高いからです。手ごろな価格で最新モデルなら大満足です。 失敗しない、初めての「SIMフリースマホ」の選び方 超入門ガイド
SIMフリースマホの選び方 4つのポイント
1. おサイフケータイの有無
SIMフリースマホでも、「おサイフケータイ(Felica)」を搭載しているモデルはあります。電車に乗ったり、コンビニなどで支払ったりする際に便利に使えます。メインで使うスマホを探している人には、搭載モデルがおすすめです。
おサイフケータイが使えるAQUOS sense plus
2. ストレージの容量と性能
ストレージとは、パソコンでいうハードディスクやSSDと同じように、ファイルを保存する場所です。今回取り上げる入門〜中堅モデルでは、内蔵ストレージが32GBと64GBの2種類となっています。 ゲームやアプリをたくさんインストールしたい人は、迷わず64GBを選んでください。音楽や写真などはmicroSDカードを増設することで外部ストレージに保存できますが、アプリは原則、本体のストレージにしかインストールできません。 また性能に関しては、今回取り上げた5モデルはどれも満足できるはずです。その中での優劣は、各製品のベンチマークなどでチェックしてください(後述)。
3. ディスプレイ(画面)
スマホのディスプレイは、大きく分けて2つの種類があります。古くからおなじみの液晶は、手ごろな価格の初級モデルを中心に採用されています。 最近流行しているのが有機ELで、OLEDなどとも呼ばれています。非常に発色がよくて美しく、文字なども読みやすい有機ELは、予算が許すならおすすめです。また、最近はワイド液晶が主流になっており、積極的に選んでいきたいものです。 今回取り上げたモデルはどれも求めやすい価格ですが、1機種が有機ELを採用しています。今後はこのクラスにも有機ELが増えてくるはずです。
有機ELを搭載するOPPO R11s(右)。左は同じく有機ELのiPhone X
4. 価格について
今回は、2万円台後半から5万円台までの製品を紹介します。店頭には1万円台から買える製品もありますが、対象にはしていません。今後2年ほど使うことを考えると、性能などが厳しいからです。 今回は、初心者が初めて買うSIMロックフリースマートフォンとして、失敗のない製品を選びました。ランキングも初心者向けとして順位づけています。4位、5位のほうがおすすめのケースもあるので、通読していただけると幸いです。
【1位】無難に買えるおすすめモデル「AQUOS sense plus」
ちょっと高価ですが、おサイフケータイを搭載しているモデルなので、迷ったらこれを買っておけばよいでしょう。 サイズも頃合いで、ポケットにもすっきり収まります。特に初心者には向いていて、使い方の説明などもわかりやすくなっています。逆に言うと、ちょっと知識のあるユーザーには無難すぎて面白みに欠けます。またカメラはレンズが1つしかないので、ちょっと見劣りしますが、普通にスナップ写真を取るなら十分な画質です。 最近流行の額縁を極端まで削った製品と比べると、デザインが若干古めかしく感じます。しかし、外観にこだわらないなら何の問題もありません。実は防水に対応しているのも大きな優位点です。普段使っている時にはありがたみを感じませんが、万一の時に安心です。 「AQUOS sense plus」レビュー、注目のSIMフリー専用機はガラケーからの乗り換えにも最適
AQUOS sense plusは程々の性能でおサイフケータイも搭載
右のiPhone Xに比べると画面占有率が低く、デザインがやや野暮ったい
ベンチマーク
【2位】予算が限られるならバランスの良い「HUAWEI P20 lite」
2万円台の価格帯では、一番のおすすめモデルです。性能も程々で、2年間は満足して使えるはずです。予算重視で買ったとしても、美しいデザインと狭額縁で安っぽく感じることがありません。 レンズが2つ付いているデュアルカメラを搭載しており、この価格のモデルとしては写真も美しく撮れます。SIMフリースマホの中で最も売れているとみられる製品ですが、おサイフケータイが搭載されない点には気をつけてください。 「HUAWEI P20 lite」レビュー、低価格でも美しい写真が撮れるバランスの良いモデル
サイズも手頃でコンパクト軽量なHUAWEI P20 lite
背面はガラス製で、光の当たり方で表情が変わる
ベンチマーク
【3位】やや大ぶりだがハイスペックな「Moto G6 Plus」
背面にガラスを採用する、とても高級感のあるデザインの人気製品です。ただし、やや本体が大ぶりなので、購入する前にはぜひ店頭でチェックしてみてください。価格が少し高いのですが、ストレージが64GBなのでたくさんのアプリをインストールしたいユーザーにもおすすめです。 明確な特徴はそれほどありませんが、手ごろな価格の割にスペックも高く、初心者にもわかりやすいので安心して使えます。カメラはレンズが2つのタイプで、暗いシーンでの撮影に強みを発揮します。 「Moto G6 Plus」レビュー、コスパ良好なミッドレンジモデル ZenFone 5等とも比較
上下の縁(フチ)が広いために全体的にやや大ぶり
背面はとても美しく、末永く満足して使える
ベンチマーク
【4位】有機EL搭載、玄人向けの高コスパ機「OPPO R11s」
この価格にしては驚くほどの構成で、3万円クラスの格安モデルとはケタ違いのスペックです。ディスプレイは有機ELで、性能も文句なし。ストレージも64GB搭載しています。 ただ、OPPOというメーカーはまだあまり馴染みがありません。サポートなどの実績が少ないので、本当の初心者は少し様子を見たほうがよいかもしれません。割安感がわかっているベテランユーザーにはとても人気があります。 デザインがiPhone 8に似ているので、やや古めかしく感じるかもしれません。カメラの性能も上々で、暗いシーンの撮影にも強みを発揮します。 上位モデルが超コスパ、日本初上陸「OPPO R11s」レビュー
最大の特徴はこの価格で有機ELを採用していること。性能も抜群
デザインが一世代前なのがやや残念
ベンチマーク
【5位】高性能で狭額縁デザインが斬新な「ZenFone 5」
性能を重視する人におすすめの製品です。メモリは6GB、性能は文句なしで、ストレージが64GBなのでアプリのインストール等にも余裕があります。 また画面占有率がとても高く、最新のデザインが好印象です。背面もガラス製でとても高級感があります。カメラはレンズが2つのタイプで広角撮影に強みを発揮します。スナップ写真で大勢を撮影したり、風景を広く撮影したい時に重宝します。 価格がちょっと高いのですが、各種のキャンペーンなどを見つけるともう少し安く買えることもあります。もう1万円程度安ければ文句なしにおすすめです。 「ZenFone 5(2018)」レビュー、価格はミドルクラスでも十分な性能と高級感の良バランスモデル
画面占有率が高いZenFone 5はデザインもトレンド感がある
背面はとても高級感があり、またデュアルカメラを搭載
ベンチマーク 構成・文:戸田覚 編集:アプリオ編集部