Googleは、ロボット開発企業「Boston Dynamics」を買収した。New York Times(NYT)が14日、報じた。 Boston Dynamicsは、四足歩行ロボットなどを開発するアメリカの企業で、人間や動物の動きをシミュレーションしたロボットやソフトウェアの開発を行っている。 最近では、WildCat(Cheetahタイプの次世代ロボット)の動画が話題を呼び、日本国内のテレビ番組でも取り上げられた。YouTube動画の再生回数は1500万回を突破している。 Googleは、ロボット開発企業7社の買収などを進めており、今回買収したBoston Dynamicsは8社目に名前を連ねることになる。 Google社内でロボット関連プロジェクトを進めているのは、Android OSを開発したAndy Rubin氏。同氏は、NYTの記事に対し「未来は素晴らしい!」とツイートしている。 Boston Dynamicsは、米国防総省の一機関である国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency、インターネットの前身ARPANETやGPSの開発などでも知られる)とロボット技術の提供などについて契約関係にある。 — Andy Rubin (@Arubin) 2013, 12月 14 Googleの幹部によれば、Boston Dynamicsと国防総省の間の軍事契約を尊重するが、Google自身が軍事産業に直接携わることは予定していないとのことだ。また、歩行ロボットの権威であるBoston DynamicsのRaibert博士は過去に、軍事目的ではなく単にロボット技術の前進を考えているだけだと述べている。 WildCatの動画などを見た人々は、映画『ターミネーター』のように高度なロボット技術が軍事転用されるであろうことを予想していたが、おそらくその予想は当たってしまうに違いない。 それとも、誰もが想像しない「未来」を創り出すことにロボット技術を活用していくのだろうか。 もしかすると、近い将来、山岳地帯や砂漠地帯のストリートビュー撮影のために、Googleロボットが無人で荒野を徘徊する日がやってくるのかもしれない。