FacebookがついにLike(いいね)以外の感情共有ボタンを導入する方針を発表しました。Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグによれば、同社は現在「Dislike」のようなボタンを開発中で、テスト公開が間近であるとのこと。 以前からユーザーの要望が大きかったLike以外のボタンの導入を明らかにする一方で、ザッカーバーグは「ここに至るまで時間がかかった。なぜなら、Facebookを投稿に対して賛否を投票するような場所にはしたくないので、Dislikeボタンを単に作ることはしたくなかったから」とも述べています。つまり、Dislikeのような感情共有ボタンを導入したとしても、Redditのような電子掲示板や日本におけるヤフーコメント機能のように人々のコメントに優劣を付けるような機能にはしないということです。 ザッカーバーグが「ユーザーが欲しているのは共感を表現すること。いつも(Likeボタンを押すような)良い瞬間ではない」と言うように、Facebookユーザーの投稿にはLikeを付けるのが躊躇されるようなものも多数存在します。典型的なのは訃報でしょう。訃報に対して何らかの感情を示したい場合に「悲しい」ボタンがあれば、共感をより適切に表現できるようになります。また、友達の意見に対してではなく、友達が共有したニュース(政治家の汚職報道など)に対してボタンで批判票を投じられるようになるといったイメージだと考えられます。 いずれにせよ、Like以外のボタンが導入されることで、Facebookにおける感情のやり取りは多様化します。これまでDislikeボタンを熱望してきたユーザーは機能実装を評価するでしょうが、ザッカーバーグが望む方向にユーザーが動いてくれるのか、投稿が荒れるようにならないのかといった不安も存在します。ユーザーが感情を適切かつシンプルに表現するボタンの実装は、相当難しそうです。 (追記:2015年9月16日20:20)記事タイトルおよび本文の一部を修正しました。